
こんばんは。今日も私の記事を読んでくださりありがとうございます。
私はこれまでの人生の中で、漫画というものをあまり読んだことがありません。しかし「進撃の巨人」はそんな私にとって、数少ない大好きな漫画の1つです。同作の最も大きな見所は、どんな過酷な環境にあっても、自分の道を切り開いていこうとする、主人公エレンの強い意志にあると言えます。
中でも、壁の外の世界に対するエレンの強い想い、まだ見たことのない光景を見てみたいという想いは、旅行や仕事で海外に憧れを持つ多くの人にとって、大きな共感を呼ぶところではないでしょうか。
エレンやアルミンが強く憧れ、作中の壁内世界にはないものとされる、「炎の水=火山」や「氷の大地=氷河」は、日本でも殆ど見られない光景です。そこで今回は、エレンやアルミンと同じ憧れを少しでも抱いて頂けるように、アイスランドのヴェストマン諸島にある火山島から、「炎の水=火山」の下で人々が暮らす街並みについての記事を書かせて頂きます。
目次
ヴェストマン諸島に君臨する火山という名の「超大型巨人」
アイスランドという国は国名や氷河湖から「氷の国」のイメージが強いですが、プレート同士がぶつかり合い、地殻変動に伴って火山活動が活発なこの国では、国内に火山や溶岩で覆われた大地が多く、そんな火山大国アイスランドの中でも、ヴェストマン諸島は代表的な火山列島と言えます。
そして、ヴェストマン諸島最大の島であり、同諸島で唯一人間が生活する町があるヘイマエイ島には、2つの活火山がまるで、島に君臨する「超大型巨人」のごとく威風堂々とそびえ立っています。
進撃の巨人の超大型巨人は、皮膚が殆どなくて肉を露出させている姿が印象的でしたが、ヘイマエイ島に君臨する2つの火山もまた、草木が殆どなく、土が剥きだされている姿が、同作の「超大型巨人」を彷彿とさせます。
ヘイマエイ島の火山の麓で生きる人たちの「シガンシナ区」
進撃の巨人の第1巻では、壁が築かれてから100年ぶりに到来した超大型巨人がシガンシナ区を見下ろしていましたが、このヘイマエイ島では、火山という名の「超大型巨人」に見下ろされた「シガンシナ区」のごとく、島民の生活するこじんまりとした小さな町があります。
高層ビルや複数階建ての建物が殆どなく、殆どが2階建ての一軒家であることもまた、進撃の巨人のシガンシナ区の街並みを想起させます。
とは言えシガンシナ区と違って道幅は広くて道路は舗装されています。一方で、私の到着時間が早朝だったせいもあるかもしれませんが、人や車の通行は少なく、静かで閑散としています。
島の町の建物の殆どは2階建てですが、島に数軒しかないホテルのように、3階以上の建物も中にはあります。
「進撃のスクールカースト」の学校と「ウォール教」の教会
3階以上の建物で島を代表するものの1つが、島の子供たちが通う学校です。
原作者の諌山創曰く、巨人たちに壊滅させられる前のシガンシナ区では、エレン達は寺子屋のような学校に通っていたそうですが、この島にある学校は寺子屋に比べるとかなり現代的で、どちらかというと「進撃のスクールカースト」の学校のイメージに近いです。
学校内にも、もしかしたら「進撃のスクールカースト」のような上下階層関係、内部事情があるのかもしれません。エルヴィンやハンジのような教師たち、リヴァイのような清掃員ももしかしたらいるのかも。
この学校のすぐ隣には、ヨーロッパでよく見られがちな教会があります。
教会の建物自体はヨーロッパの他の国でもよく見られがちな建物ですが、火山という「超大型」巨人の麓で、火山と共生する町にある教会は、さながら幾千万の超大型巨人で造られた進撃の巨人の壁内世界で、壁を神格化して壁と共生する、「ウォール教」の教会とダブって見えてきてしまいます。
溶岩(=「炎の水」)という「無垢の巨人」たちに潰された住宅街
こうした島の街並みを見ると、島の人たちが火山という「巨人」の存在を認め、人間と「巨人」がうまく共存しているように見えます。しかし、この島の人たちが「巨人」の脅威の元で体験した被害や損害は、決して小さなものではありません。
そうした火山の脅威を象徴しているのが、町の周囲にある、溶岩に破壊されて潰されたかつての住宅街です。
住宅街は跡形もなく溶岩に飲み込まれ、かつての家々の形跡すらありません。
しかしかつて住宅街と住居があった場所には、十字架や石碑によって、その記録が残されています。
溶岩に潰された住宅街のすぐ傍に、島の人たちが生活する町が広がっています。
火山によって吐き出され、住宅街を飲み込んだ溶岩はまるで、「超大型巨人」が壁を破壊したことで送り込まれてきた、無数の「無垢の巨人」たちを彷彿とさせます。
「巨人の力」を利用しようとして潰された地熱発電所
火山活動のエネルギーはアイスランドではさながら、超大型巨人を代表とする「巨人の力」を彷彿とさせるもので、地熱発電は「巨人の力」を利用する試みにも見えます。
溶岩に潰された住宅街には、「巨人の力」を町の人たちの生活のために利用しようと試み、火山の噴火という「巨人の力」に潰されてしまった、かつての地熱発電所の記念碑と記録が展示されています。
この地熱発電所に限っては、「巨人の力」を利用できずに逆に潰されて消失してしまいましたが、国内の電力の大半を地熱発電で供給することに成功しているアイスランド全体で見れば、「巨人の力」を利用し「巨人」と共生することに十分成功していると言えます。
「進撃の巨人」の人類と巨人は共存できるか―火山と共存する「炎の水」のヘイマエイ島の光景から
進撃の巨人の最新刊では、エレン達は巨人になれる特殊な人種「ユミルの民」であり、巨人とユミルの民は人類共通の敵とみなされ、根絶すべき諸悪の根源として世界中の人類から激しい憎悪の目を向けられていることが明らかになりました。
一方、アイスランドのヴェストマン諸島にある、エレンやアルミンが憧れ続けている「炎の水」のヘイマエイ島では、火山という「巨人」の存在を認め、「巨人の力」を利用しながら「巨人」と共生する、島の人々が営む小さな町の姿がありました。
果たして進撃の巨人では、ユミルの民と人類はどのような関係を迎えることになるのか、互いに憎悪を剥き出しにして全面戦争に向かうのか、それともアイスランドのヴェストマン諸島のように、お互いを認めて共存する方向に向かうのか、そしてエレンやアルミンは憧れである「炎の水」を見届けることができるのか。
エレンやアルミンの憧れの地である「炎の水」の島の光景を脳裏に焼き付けつつ、進撃の巨人の今後の動向と結末を、大きな期待を持って見届けていきたいと思います。
ヘイマエイ島の各種情報
アクセス
首都レイキャビクの国内便発着ターミナルからイーグルエアーで30分程度。島到着後はタクシーで町まで10分以内。
もしくは本土のLandeyjahofnフェリーターミナルからフェリーで2時間程度。
イーグルエアー航空機の外観と内部。小型機なので結構揺れます。
レイキャビク発着のツアーを日本で事前予約される場合はベルトラで
レイキャビクからヘイマエイ島にはイーグルエアーやフェリーで移動できますし、イーグルエアーもレイキャビク発着のツアーを開催していますが、ベルトラのウェブサイトから申し込めば、アイスランドへの渡航前に日本から日本語のサイトで申し込めるので、とても安心感があります。ただし、日本語で案内してくれるツアーはなく、また時期によってツアーが全く開催されていないこともあるのでご注意。下記リンクよりご検索・ご予約ください。
24時間オンライン予約可能★世界中のオプショナルツアー取扱VELTRA
ベルトラの現地オプショナルツアーのメリットとデメリットに関しましては、ブログ内の下記の別記事をご参照ください。
- 現地オプショナルツアーのデメリット
- 現地オプショナルツアーを適度に活用するメリット―騙されるリスクの低減・日本語ツアー
- 現地オプショナルツアーを適度に活用するメリット―参加費が割安・集合場所の容易さ・道に迷わない
- 現地オプショナルツアーを適度に活用するメリット―時間の短縮・英語の通用度・様々な人との交流
周辺地図(ヘイマエイ島のフェリーターミナル)
周辺地図(ヘイマエイ島の空港)
周辺地図(アイスランド本土のフェリーターミナル)
周辺地図(首都レイキャビクの国内便空港)
(参考に)アイスランドの各種情報
航空券
日本からの直行便はありません。東京(羽田or成田)からだとパリ、コペンハーゲン、ヘルシンキ、アムステルダム等の経由便があり、乗継地までは約12時間、そこからレイキャビクまで3~4時間程度の移動となるため、乗継の待ち時間を含めて約20時間かかります。
航空会社はエアフランス、スカンジナビア航空、フィンランド航空、KLMなど。
航空運賃は28万円~35万円が目安ですが、GW休暇や盆休みなどの連休や、航空会社の時間帯によって航空運賃が40万円近くまで跳ね上がることもあるのでご注意。
詳しくは、HISやスカイチケット、エクスペディアなどで航空券の検索を。
海外旅行はエイチ・アイ・エス
ビザ
3か月以内の滞在であればビザは不要。ただしパスポートの有効期限が、アイスランドを含むシェンゲン協定加盟国出国時に3か月以上残っていることが必要となります。それ以上の滞在や留学などはビザが必要であるため、駐日アイスランド大使館などでご確認を。
言語
公用語はアイスランド語ですが、英語の通用度は非常に高く、市内バスやタクシーでも普通に英語が通じます。交通標識や案内掲示板などにもアイスランド語と英語が必ず併記されているため、英語が話せれば不自由に感じることはありません。
通貨
通貨単位はクローナ(単数)とクローヌル(複数)。現地表記はkr。kr1が約1円程度に相当。
時差
日本よりマイナス9時間。
宿泊施設
安価なホテルであっても最低15000円/泊はかかり、そこそこ設備の良いホテルだと20000円/泊以上かかります。ホテルに限らず、1食最低5000円以上かかる食費や交通費など、アイスランドでは全般的に物価が高いです。
10000円/泊未満で泊まれるホテルもありますが、寒いのに暖房が使えなかったり、市内中心部に行くのに市内バスで20分以上かかってアクセスが不便だったりといった難点があるので、あまりお勧めはしません。
ホテルの条件(Wi-Fi、冷蔵庫、エアコン、目的地へのアクセス等)をよくご確認ください。夏季や冬季の長期休暇が近づくほど宿泊費が高くなるため、早めに予約するようにしてください。詳しくはエクスペディアやBooking.com、トリップアドバイザー等で検索を。
リアルタイム空室確認が分かりやすい!エクスペディアの海外ホテル
海外ホテル検索、Booking.com
TripAdvisor (トリップアドバイザー)
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