こんばんは。前回同様、アイルランドのダブリンについて。今回はイギリスによる植民地支配の象徴でありながら、アイルランド共和国にも引き継がれている、ダブリン城についての記事を書かせて頂きます。

イギリス総督府が置かれた植民地支配の象徴であるダブリン城

ダブリン城は1204年に建設され、以後約700年間イギリス植民地支配の象徴でした。1922年にアイルランドが自由国として不完全ながらも独立し、イギリス軍がアイルランドから撤退するまで、この城にはイギリスの総督府が置かれていました。

再開発地域に面した大通り側から見た、ダブリン城内の礼拝堂、チャペル・ロイヤルです。
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この城はイギリスの総督府のための施設だったのですが、チャペル・ロイヤルに礼拝に訪れるために、国王や女王も定期的に滞在していたようです。

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大通りとは反対側の通りから撮影したチャペル・ロイヤルです。

チャペル・ロイヤルには、ステート・アパートメントが隣接しています。
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ステート・アパートメントは今でも、アイルランド共和国の重要な式典、例えば不定期に開催される大統領就任式やヨーロッパ議会の会議などに使われています。

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ステート・アパートメントの横にはカラフルな建物が並んでいます。

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付近の広場から見たチャペル・ロイヤルとステート・アパートメントです。

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中庭から撮影したステート・アパートメント。中央が入口です。

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ステート・アパートメントにつながったこちらの建物でも、国際会議などが行われています。

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中庭から見たベッドフォード・タワーです。内部の見学はできません。

城内には王座の間や女王の寝室も

イギリス総督府が置かれたダブリン城内には王座の間や女王の寝室も設けられています。イギリス王室ゆかりの建物であるせいか、内部は階段だけでも十分贅沢な造りです。
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入口からステート・アパートメントに入り、2階へと登ります。

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廊下もまたきらびやかで豪華な造りです。

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こちらは女王の寝室です。

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同じく女王のために設けられた、きらびやかな芸術と科学の間もあります。

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こちらは国王に接見するための応接間。何とも豪華で贅沢な応接間です。少なくとも一般企業の狭くて殺風景な応接室とは雲泥の差があります。

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黄金に彩られた王座の間。さらに贅沢な造りです。

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一方こちらは、会議の出席者等のための応接間。国王に接見する応接間のようにカラフルではありませんが、それでも豪華な造りであることは間違いありません。

第一次世界大戦中の赤十字病院

また、このダブリン城は第一次世界大戦中には赤十字病院として使われていました。こちらは当時の赤十字病院の女性理事長です。
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重傷者の治療、とりわけ子供たちの治療に献身した人で、イギリス人でありながら今なおアイルランドの間でも敬愛されている人物です。植民地支配を敷いたからと言って、イギリス人が皆悪人であるわけはないんですよね。

ジェームズ・コノリーの病室やイースター蜂起の展示も

第一次世界大戦中の混乱に乗じて起こされたのが、反英イースター蜂起です。しかし蜂起は失敗し、主要なメンバーの多くが処刑されました。赤十字病院が置かれたこの城は当時、蜂起の戦闘時に重傷を負って運ばれた者たちの収容と治療にも使われました。

主要メンバーの1人で、後に処刑され、今なお建国の英雄として称えられているジェームズ・コノリーもまた、当時の赤十字病院に収容されました。

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こちらがジェームズ・コノリーが当時収容された病室です。

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ジェームズ・コノリーの写真です。わざわざ重傷を治療した後で処刑するぐらいなら、そのまま死なせてあげた方が良かったのでは。

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ジェームズ・コノリーが収容されたことや、アイルランドに引き継がれたためでもあるのか、イースター蜂起に関する展示も多数あります。

現在も国際会議などの重要式典に用いられるダブリン城

1922年のフォー・コーツ破壊後、最高法廷としての機能が引き継がれ、ダブリン城は8年間裁判所の本部にもなりました。今なおダブリン城はアイルランド共和国の重要式典に用いられています。

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こちらは会議場です。ヨーロッパ議会などによる国際会議が不定期に催されています。

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国際会議場の天井に貼られた壁画。この壁画自体も一流でかつサイズも大きいですが、この高い天井まで当時よく運べたものだと感心してしまいます。

イギリスの遺産を引き継いだ見所はアイルランド観光の醍醐味

植民地支配を敷いたイギリスの建物が、ほぼ同じ使用目的で独立後も引き継がれているというのは、とても皮肉な気がします。国の文化というのは部分的には受け継がれ、融合され変遷していくものであることが、ダブリン城を見るとよく分かります。

ダブリン城に象徴される、政治的に反感を抱かれつつも、イギリス時代の文化遺産が溶け込んだ見所を垣間見れるのは、アイルランドの観光の大きな醍醐味だと言えます。

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アイルランドのダブリンの見所については、以下の記事もご参照ください。
カテゴリ:アイルランド > ダブリン
また、旅行記ではありませんが、アイルランド共和国に関する映画については、以下の記事をご参照ください。
カテゴリ:世界の映画 > 南北アイルランド

入場料

一般6.5ユーロ。学生5.5ユーロ。
ガイドツアーは一般8.5ユーロ、学生6.5ユーロ。
地下遺構見学はガイドツアーのみ。

開園時間

10時~16時45分(日曜・祝日は12時~16時45分)。
聖金曜日、12/24~28, 31, 1/1は休館。

アクセス

エアリンクNo.747バスのバス停Dublin City South, Lord Edward Streetより徒歩4~5分。

ダブリン空港から市内には、バスでオコンネル・ストリート(O’Connnel Street)まで約30~45分。バスはダブリンバスNo.16で3.3ユーロ、エアリンクNo.747で6ユーロ(往復10ユーロ)、エアコーチNo.700で7ユーロ(往復12ユーロ)になります。詳しくはバスの時刻と路線をご参照ください。

周辺地図

(参考に)アイルランドの各種情報

■航空券
日本からの直行便はありません。東京(羽田or成田)からだとドバイ、アブダビ、ドーハ、イスタンブール、ロンドン、アムステルダム等の経由便があり、乗継地までは約12時間、そこからダブリンまで3~7時間程度の移動となるため、乗継の待ち時間を含めて20時間以上かかります。

航空会社はエティハド航空、エミレーツ航空、カタール航空、ターキッシュエアラインズなど。航空運賃は8万円~16万円が目安ですが、GW休暇や盆休みなどの連休や、航空会社の時間帯によって航空運賃が20万円近くまで跳ね上がることもあるのでご注意ください。
詳しくは、HISやエクスペディアで航空券の検索を。
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■ビザ
6か月以内の滞在であればビザは不要。ただしパスポートの有効期限が、観光の場合は3か月以上、修学の場合は6か月以上残っていることが必要となります。それ以上の滞在や留学などはビザが必要であるため、駐日アイルランド大使館などでご確認を。

■言語
英語

■通貨
通貨単位はユーロ(€)。1€が約132円程度に相当。

■時差
日本よりマイナス9時間(サマータイム実施中は日本よりマイナス8時間になります)。

■宿泊施設
安価なホテルやゲストハウス、ドミトリーなどであれば4000~5000円/泊程度でも泊まれますが、そこそこ設備の良いホテルだと8000円/泊以上かかります。

ホテルの条件(Wi-Fi、冷蔵庫、エアコン、目的地へのアクセス等)をよくご確認ください。特に、アイルランドでは夏でも肌寒く、最高気温でも17~18度にしかならないので、暖房の有無をご確認ください。夏季や冬季の長期休暇が近づくほど宿泊費が高くなるため、早めに予約するようにしてください。詳しくはエクスペディアやBooking.com、トリップアドバイザー等で検索を。
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