こんばんは。今回の記事では、アイルランド共和国のダブリンと北アイルランドのベルファストへの旅を終えたことで、同地を訪れて考えたことについてまとめたいと思います。

ダブリンもベルファストも旅行したこと自体は良かった

ダブリン、ベルファストのいずれも、訪れたこと自体は良かったですし、良い旅になったと思います。

ダブリンでは様々な歴史的遺産を見れただけでなく、過去の歴史の苦難を超えて再開発を続ける街の様子を見れました。

ベルファストではタイタニック関連の見所と、紛争が終結して平和になったベルファストの街を見ることができました。

どこの国であっても、日本にはない光景を見て日本にはない文化に触れられる旅はとても楽しいものですし、アイルランドに限らず、海外に旅して後悔することだけは全くありません。

日韓関係に似たコミュニティの分断と亀裂がもたらす生きづらさ

しかし、ただ旅するだけなら良いですが、アイルランドの中でも、特に北アイルランドの西ベルファストにずっと暮らせるか、まして移住したいかとなると、話は全く別です。

紛争が終結したとはいえ、今なおカトリックとプロテスタントの地区は完全に分かれ、住民同士の交流は殆ど見られず、方向性が正反対の政治目的を掲げる無数の壁画、夜7時以降は完全に通行が遮断される通行門に象徴されるように、暴力やテロの応酬こそなくなったものの、分断と亀裂は相変わらず解消されていないように見えます。

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カトリック地区とプロテスタント地区を隔てるピースライン(分離壁)。

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夜7時以降は完全に通行が遮断される、カトリック地区とプロテスタント地区を結ぶ通行門。

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イギリスからの分離独立とアイルランド共和国への統合を目指す壁画が描かれたカトリック地区。

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UVF(アルスター義勇軍)の無差別テロによるカトリック側の犠牲者たち。

歴史問題を巡る日本と韓国の紛争も北アイルランド問題と似たようなものですが、ちっぽけで狭いコミュニティの中で、正しいのは我々だ、悪いのは奴らだといった類の主張を日々延々聞かされていれば、詰まるところその行き着く先は、洗脳されるか、そのコミュニティ自体が嫌になるか、結末は2つに1つしかなくなるでしょう。

そしてアフリカの開発途上国や破綻国家の如く、能力のある人たちは次々にコミュニティを飛び出して開放的で寛容な欧米の先進国に移住してしまい、深刻な頭脳流出をもたらすことになります。

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イギリスへの残留とアイルランド共和国への統合に反対する壁画が描かれたプロテスタント地区。

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IRA(アイルランド共和軍)の無差別テロによるプロテスタント側の犠牲者たち。

コミュニティに残るのは貧困層や、世界を全く知らない知的水準の低くて偏狭で閉鎖的な愛国主義に凝り固まった住民だけになり、それが地域の衰退にさらに拍車をかけ、コミュニティの生きづらさばかりを増幅させる結果になるでしょう。紛争時代の北アイルランドが現実にそうだったように。

別にアイルランドだけに限らず、コミュニティを開放的で寛容な、水準の高いものにするには、世界の観点で自分たちを相対化するというプロセスは絶対に不可欠だと思います。

旅行ではいつか再訪してみたいアイルランド

とは言え、移住したいかどうかはともかく、アイルランドという土地自体はとても好きな場所です。今回の旅では日数が短くて行けませんでしたが、アイルランド人にとっての聖地であるタラの丘や、世界遺産になっているケルト文明遺跡のニュー・グレンジ、ジェームズ2世とウィリアム3世が戦ったボイン川の渓谷、さらには同じく世界遺産のジャイアンツ・コーズウェイ等、まだまだ行きたいところはたくさんあります。

行きたい場所全てに行けなかったので、名残惜しい旅にはなりましたが、お金を貯めて時間ができたら、またいつかアイルランドを再訪したいと思います。それだけ、アイルランドという土地に私の思い入れが強いのかもしれません。

私がまとめた旅行記事や写真を見て頂いて、アイルランド共和国や北アイルランドに興味を持ち、一度は行ってみたいと少しでも関心を持って頂ければ幸いです。

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カテゴリ:アイルランド > ダブリン
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カテゴリ:北アイルランド > ベルファスト