こんばんは。今回も前回に引き続き、キルメイナム刑務所(現在は観光地)について。今回は刑務所内に併設された、博物館の展示に関する記事を書かせて頂きます。

キルメイナム刑務所内に併設された博物館の展示

1795年の建設から、1922年のアイルランドが自由国としての不完全な独立まで、この刑務所は独立運動に関わった数多くのアイルランド人を投獄する場となりました。刑務所内に併設された博物館には、当時の独立運動の風刺画や、犠牲になった人々の遺品などに関わる、数多くの展示があります。

博物館は、ガイドツアーが始まる前と終了後に、個人で自由に見学できます。
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博物館内にある刑務所のミニチュアです。全体像はこんな感じなのですね。

植民地支配下の抑圧的な裁判や囚人支配に関わる展示

キルメイナム刑務所は独立運動に関わった人たちを抑圧するための場所なので、博物館内にも、当時のイギリス植民地の抑圧的な支配を象徴する展示が数多くあります。

その1つがまずは当時の裁判関係の展示です。
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博物館に展示されている、当時の裁判の様子を描いた絵です。裁判と言っても、独立運動に関わった時点で予め有罪は決まっているので、かつての共産国での人民裁判と同様に殆ど見せしめのようなものですが。

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実際に当時裁判所だったスペース。

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裁判官の帽子。

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イギリス王室から授けられた王冠。当時のイギリス側から見たらこの刑務所は秩序を保つための名誉の施設だったりするのでしょうか。だとしたら実に嫌なものですが。

博物館には他にも、当時の抑圧的な体制を象徴する様々なものが展示されています。
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囚人を撮影した写真機と撮影場所や。

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独房の鍵。えらく頑丈で大きな鍵ですね。

イギリス支配下の社会情勢を描いた新聞や風刺画の展示も

また、イギリス植民地支配下での独立運動が活発化した、当時の社会情勢に対する新聞や風刺画の展示もあります。
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イギリスという悪魔というかモンスターに、アイルランドという天使が立ち向かうというこの風刺画は、単純で分かりやすく面白いです。なかなかユーモアのセンスがありますね。

マイケル・コリンズやエイモン・デヴァレラの展示も

もちろん、独立運動に関わった中心人物たちの展示もあります。
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軍服姿のマイケル・コリンズの写真もあります。軍服姿のせいか、国の独立を成し遂げた英雄としての立派な風格がより強くなったような気がします。

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こちらは軍服姿のエイモン・デヴァレラです。スーツ姿だと大統領らしく端正な雰囲気のデヴァレラですが、軍服を着ると髭を生やしているせいもあって何となく荒々しい雰囲気になります。

無数の無名の犠牲者たちの写真や遺品の展示

とは言え、館内の展示で一番多いのは、キルメイナム刑務所に投獄され、犠牲になった人たちの写真や遺品です。
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独立運動を指揮した中心人物だけでなく、イギリスの過酷な植民地支配下で、無名の無数の人たちが犠牲になったことが、数多くの遺品から読み取れます。

独立戦争と内戦の犠牲者たちの上に成り立つアイルランドの平和

以前観た映画に、「誰かが救われる、幸せになるということは、別の誰かが犠牲になるということだ」という台詞がありました。現在のアイルランド共和国の勃興と大英帝国の衰退は、独立戦争や内戦での、多くのアイルランド人の犠牲の上に成り立っており、過去に犠牲になった多くの人たちのおかげで、今の平和な時代がある。このキルメイナム刑務所は、そんなことを深く感じられる場所だと言えます。

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カテゴリ:アイルランド > ダブリン
また、旅行記ではありませんが、アイルランド共和国に関する映画については、以下の記事をご参照ください。
カテゴリ:世界の映画 > 南北アイルランド

入場料

一般7ユーロ、学生3ユーロ。ガイドツアーでのみ見学が可能。
この刑務所はかなり人気の高い観光スポットで、当日入場券を購入しようとすると定員オーバーで参加できないこともあるので、数日前までにキルメイナム刑務所のホームページでツアーの時間帯を調べて、入場券を予約しておくことをお勧めします。

開園時間

4~9月までは、9時半~18時。
10~3月までは、9時半~17時半(日曜は10時~18時)。
最終入場は閉館の1時間前。
12/24~26は休館。

アクセス

ダブリンバスNo.69もしくはNo.79aバスのバス停Kilmainham Jailから徒歩1分。詳しくは、ダブリンバスの時刻と路線をご参照ください。

ダブリン空港から市内には、バスでオコンネル・ストリート(O’Connnel Street)まで約30~45分。バスはダブリンバスNo.16で3.3ユーロ、エアリンクNo.747で6ユーロ(往復10ユーロ)、エアコーチNo.700で7ユーロ(往復12ユーロ)になります。詳しくはバスの時刻と路線をご参照ください。

周辺地図

(参考に)アイルランドの各種情報

■航空券
日本からの直行便はありません。東京(羽田or成田)からだとドバイ、アブダビ、ドーハ、イスタンブール、ロンドン、アムステルダム等の経由便があり、乗継地までは約12時間、そこからダブリンまで3~7時間程度の移動となるため、乗継の待ち時間を含めて20時間以上かかります。

航空会社はエティハド航空、エミレーツ航空、カタール航空、ターキッシュエアラインズなど。航空運賃は8万円~16万円が目安ですが、GW休暇や盆休みなどの連休や、航空会社の時間帯によって航空運賃が20万円近くまで跳ね上がることもあるのでご注意ください。
詳しくは、HISやエクスペディアで航空券の検索を。
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■ビザ
6か月以内の滞在であればビザは不要。ただしパスポートの有効期限が、観光の場合は3か月以上、修学の場合は6か月以上残っていることが必要となります。それ以上の滞在や留学などはビザが必要であるため、駐日アイルランド大使館などでご確認を。

■言語
英語

■通貨
通貨単位はユーロ(€)。1€が約132円程度に相当。

■時差
日本よりマイナス9時間(サマータイム実施中は日本よりマイナス8時間になります)。

■宿泊施設
安価なホテルやゲストハウス、ドミトリーなどであれば4000~5000円/泊程度でも泊まれますが、そこそこ設備の良いホテルだと8000円/泊以上かかります。

ホテルの条件(Wi-Fi、冷蔵庫、エアコン、目的地へのアクセス等)をよくご確認ください。特に、アイルランドでは夏でも肌寒く、最高気温でも17~18度にしかならないので、暖房の有無をご確認ください。夏季や冬季の長期休暇が近づくほど宿泊費が高くなるため、早めに予約するようにしてください。詳しくはエクスペディアやBooking.com、トリップアドバイザー等で検索を。
リアルタイム空室確認が分かりやすい!エクスペディアの海外ホテル
海外ホテル検索、Booking.com 
TripAdvisor (トリップアドバイザー)