こんばんは。前回までと同様フィリピンについて。今回は前回と同じイントラムロスについて、太平洋戦争下で日本軍の占領支配の舞台となった要塞都市としての観点からの記事を書かせて頂こうと思います。

追い詰められた日本軍の海軍陸戦隊の占領が市民の大虐殺に

マニラのイントラムロスが太平洋戦争の本格的な激戦地となったのは1945年2月以降になります。山下奉文大将はマニラの無防備都市化を宣言し、彼の率いる第14方面軍とともにマニラから撤退。しかし山下大将の指揮下にない海軍陸戦隊が残留し、マニラを占領して激しい市街戦を展開、これが街の破壊と市民の大虐殺につながることになります。

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イントラムロス内には、マニラ市街戦で犠牲になった人たちのための慰霊碑があります。

日本軍の憲兵隊本部が置かれたサンチャゴ要塞

スペイン植民地首府の軍事的中心だったサンチャゴ要塞には1942年以降、日本軍の憲兵隊の本部が置かれ、拷問や虐待を受けた600人以上のフィリピンの人たちが地下牢に閉じ込められ、満潮時に水死させられました。

サンチャゴ要塞には、日本軍による虐殺を始めとする、太平洋戦争の全ての犠牲者のために、十字架が立てられています。
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もちろん、要塞を占領した日本軍によって造られた、水面下の地下牢も多数残されています。
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フィリピン人の処刑のために水面下の地下牢を設けたのは、弾薬や労力の消費を抑え、死体処理の手間を省くためであったことが、戦後に押収され東京裁判で開示された日本軍の資料から判明しています。

破壊された「東洋の真珠」の街並みと10万人以上の犠牲者

日本軍は中国や東南アジアへの侵略を「解放」などと称しており、未だに日本軍の行為がアジア諸国を欧米支配から解放した正義の行為の如く吹聴する人が少なからずこの日本にはいます。

しかし実際には、日本軍の爆撃や米軍との市街戦によって、「東洋の真珠」と呼ばれる美しい街並みを誇ったマニラは瓦礫の山と化しただけでなく、市街戦と日本軍による民間人の無差別虐殺で、10万人以上のマニラ市民が犠牲になりました。

サンチャゴ要塞の憲兵隊本部跡に見られるように、どう考えても「アジアの解放」とやらとは程遠い実態だったと言えます。

イントラムロス内に多数設置された日本軍の大砲や機関銃

イントラムロス内には他にも日本軍の大砲や機関銃などが多数残されています。
以下は、サンチャゴ要塞とは別の要塞内に設置された日本軍の大砲と機関銃の写真です。
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日本軍が設置した大砲や機関銃もあります。

植民地支配や侵略の愚かしさとは無縁に美しい木々や花々

戦火の跡が至る所に残るイントラムロスの要塞ですが、一方でいずれの要塞でも、木々や花々はとても綺麗です。
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日本軍が新たに設置したのか、提灯や噴水はどことなく日本庭園の趣にも見えます。

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花々もどことなく日本の花々の趣が感じられます。

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過酷な植民地支配を敷いたスペインや、侵略と虐殺に及んだ日本軍の愚かさをよそに、自然の美しさだけは時代が変わっても変わることはありません。

イントラムロスでさらに良好で発展的な日比関係に想いを馳せる

日本軍による無差別虐殺や戦争犯罪により、第2次世界大戦後の反日感情・復讐感情は中国以上に凄まじかったフィリピン。しかし戦犯の裁判では、裁判官や検察官の中には家族を日本軍に殺された人たちも多数いたにもかかわらず、国同士の将来の友好的な関係のために、極めて寛大で寛容な処置が日本兵たちに対して施されました。

今では日本人に敵意や反感を剝き出しにするフィリピン人は殆どおらず、フィリピンの多くの人たちが日本人に対して、人懐こく友好的に接してきてくれます。そんなフィリピンや東南アジアの人たちに心から感謝し、東南アジアとの関係をもっと深いものにしていくべきなのではないかと思います。

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日本軍の戦争犯罪を示す戦史跡でも、全く反日的な説明がなされておらず、観光の見所として取り入れてくれているところが、イントラムロスに限らず、良い意味でフィリピンらしいところです。かつて日本がもたらした惨禍の歴史と、今後の日比関係がさらに良好かつ発展的になるよう想いを馳せる上でも、イントラムロスには是非一度訪れて頂きたいと思います。

入場料

サンチャゴ要塞への入場料は75ペソ。他の要塞については現地で要確認。

開園時間

サンチャゴ要塞は8時~18時。無休。他の要塞については現地で要確認。

アクセス

サンチャゴ要塞にはリサール公園からトライシクルで10分ほど。イントラムロス内はかなり広く、複数の見所を徒歩で回るのは至難の業なので、トライシクルを利用して見所を効率よく回られることをお勧めします。トライシクル料金は最低でも40ペソ、時間と見所を踏まえて運転手と要交渉。

限られた時間で複数の見所を回るにはベルトラで

非常に時間が限られている中でイントラムロス内の複数の見所を回られたい方には、ベルトラの現地発ツアーの参加がお勧めです。ホテルへの送迎がありますし、何より日本語で申し込んで日本語のツアーに参加できるので、とても安心感があります。ただし、ツアー時間が半日と短いため、1つ1つの見所の見学に費やせる時間は少ないという欠点があります。下記リンクよりご検索・ご予約ください。
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ベルトラの現地発オプショナルツアーのメリットとデメリットに関しましては、ブログ内の下記の別記事をご参照ください。
現地発オプショナルツアーの適度な活用について

周辺地図

 
 

(参考に)フィリピンの各種情報

 

航空券

 

東京(羽田or成田)~マニラまで直行便で約4~5時間。航空運賃は5万円~6万円。航空会社はフィリピン航空が殆どです。JALやANAの直行便もありますが、便数が少なく、航空運賃が最低1万円~2万円はフィリピン航空より高くなります。関空、福岡などからも直行便があります。

 

時間は直行便よりかかるものの、香港経由のキャセイパシフィック航空や、ソウル経由の大韓航空など、航空会社によってはフィリピン航空の直行便より5千円~1万円ほど安くなるものもあります。GW休暇や盆休みなどの連休には航空運賃が跳ね上がることもあるのでご注意。

 

詳しくは、HISやスカイチケット、エクスペディアなどで航空券の検索を。
海外旅行はエイチ・アイ・エス

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ビザ

 

30日間以内の滞在であればビザは不要です。31日以上滞在する場合、59日間有効のツーリストビザを取得でき、1回目は29日まで、2回目以降は1か月ごとの延長申請が可能です。詳しくは在日フィリピン大使館などでご確認を。

 

 

言語

 

公用語は英語とタガログ語。フィリピンはアジアで一番英語の通用度が高い国です。100以上の民族から成る多民族国家なため、タガログ語も含めて全国で80前後の言語が使われています。

 

 

通貨

 

1フィリピノ・ペソが2~3円程度に相当。

 

 

時差

 

日本よりマイナス1時間。

 

 

宿泊施設

 

ドミトリー等を使えば1泊1000円~2000円代でも宿泊可能。ゲストハウスなどの低価格のホテルが1泊3000円~4000円、設備のそこそこ整った中級以上のホテルだと1泊最低4000円以上はかかります。

 

フィリピンは物価が安いため、安価な宿泊施設がマニラの中心部でも多数あります。

 

ホテルの条件(Wi-Fi、冷蔵庫、エアコン、目的地へのアクセス、朝食の有無等)をよくご確認ください。特に、フィリピンは常夏の国なので、エアコンと冷蔵庫は必須と言えます。夏季や冬季の長期休暇は宿泊費が高騰しがちなので、その点も併せてご留意ください。

 

詳しくはエクスペディアやBooking.com、トリップアドバイザー等で検索を。
リアルタイム空室確認が分かりやすい!エクスペディアの海外ホテル
海外ホテル検索、Booking.com
TripAdvisor (トリップアドバイザー)