こんにちは。今回は私が海外に出たがる主な理由の1つである、現在の日本の生き辛さについて考察してみたいと思います。今回は度が過ぎた愛国主義について。

「日本ほど素晴らしい国はない」という根拠のない愛国主義

日本に限らないかもしれませんが、海外のことをろくに知りもしないくせに、根拠もなしに「日本ほど素晴らしい国はない」とか考えている人は意外にも多く、とりわけ中高年の年輩の人たちにそういう考え方の持ち主が多い。そうした何の根拠もない愛国主義が今の日本に生き辛さを増す1つの要因になっています。

企業の上司からも押し付けられる愛国主義

私はこれまで、社会に出てから3つの会社を経験しています。今の会社は良好な人間関係に恵まれた良い会社ですが、私が以前にいた会社、というか恐らく業界がそういう業界だったのですが、パワハラやセクハラがごく当たり前の場所でした。

そんな環境に嫌気が差して辞職を考えたものの、上司に告げる適当な辞職理由を思いつかず、「日本にいることに疲れたので、早くこの国を出たいので会社を辞めさせてください」と申し出たところ、たちまち上司から怒鳴り散らされることになりました。以下、その時の不毛なやり取りの様子です。

  上司:「何をふざけたことをほざいてやがるんだ!
      日本ほど素晴らしい国はないだろうが!
      なぜ愛国心を持てないんだ!?
      なんで自分の国を侮辱しやがるんだ!?」

  私:「日本が素晴らしいって考えている方のそういう言い分って
     常日頃疑問に思えるんですけど、一体何を根拠に
     日本が素晴らしいってお考えなんですか?

     私にとっては、今の日本って、正直、
     中国や韓国と同じくらい生き辛い国なんですよ。」

その後、日本が中国や韓国と同じく抱えている問題、国を生き辛くさせている世界的な問題である、世界有数の自殺率や、OECD加盟国の中で突出した子供たちの貧困やワーキングプア、社会的立場の弱い人たちを官民あげて食い物にする貧困ビジネスなどを一々例示しながら上司に反論。火に油を注ぐ。

  上司:「なんでこの日本を、中国や韓国なんかと一緒にしやがるんだ!?
      ふざけるんじゃねぇこのクソヤロー!」

  私:「つくづく疑問なんですけど、日本に嫌気が差している相手に
     そういう考えを押し付けるのって、無意味どころか
     逆効果だって思いませんか?

     逆にお尋ねしますけど、もしも中国や韓国の愛国主義者たちが、
     「我が国ほど素晴らしい国は世界にない」とか
     言っているのを聞いて、
     「そうだ、その通りだ!」なんて、
     涙を流して感動したりなんかしますか?

     むしろ反感を持ちませんか?
     それと同じことを言っているんだっていう自覚くらいは
     お持ちになった方が良いと思いますよ。」

  上司:「なんだとコノヤロー!!」

この後も上司とのこの不毛なやり取りは1時間以上に渡って繰り広げられましたが、それを全てここで紹介するのは無意味なのでこの辺で止めておきましょう。ただし、このやり取りが他の社員皆が見ている狭い事務所内で繰り広げられ、他の社員全員の面前で延々怒鳴りまくられたことだけは付言しておきます。

自国を世界の中で相対化できなければ無意味

多くの問題が山積したこの国でそんな主張を聞かされること自体、およそ納得のいかないものではありますが、自国を素晴らしいと思うにせよ、生き辛いと思うにせよ、本来それは外の世界と比較して自国を相対化した上での考えでなければなりません。

そうでなければ、自国を「地上の楽園」などと未だに唱えている北朝鮮と同じで、井の中の蛙になってしまい、そんな主張には何の意味もない気がします。

度が過ぎた愛国主義は日本に生きづらさを増すだけ

私は別に、愛国心そのものを否定する気はありません。むしろ持っていて良いものだと思います。

技術や国技の発展が愛国心によって促進されたように、愛国心が健全であれば良い面ももちろんあります。サッカーのワールドカップや国際オリンピックで友人と共に私も日本を応援していたように、日本に嫌気が差した私の中にも、愛国心のようなものは確かに残っています。

しかし、戦前のナチスドイツや軍国主義の日本、戦後のソ連や中国や北朝鮮や、過激派や国際テロリストの蔓延した戦後の日本に見られるように、度が過ぎた愛国主義が百害あって一利なしのものであり、生きづらさを増すだけであることは、それこそ歴史が十分過ぎるほどに証明しつくしています。

日本の閉塞状況に風穴を開けるためにも世界に飛び出せ

世界の観点から、日本の良い面と悪い面を相対化し、様々な問題の解決・改善に結び付けるということをしない限り、日本が閉塞した生きづらい国である状態は今後も続くでしょう。

この国をより良い国にする道を模索するためにも、一人でも多くの方に、外の世界に飛び出して頂き、海外にある色々な世界や生き方について、ご自分の目と足で直接学んで頂きたいと思います。