官公庁の建物群と教会やホテルが集まる首都の政治・経済・観光の中心部

こんばんは。今回はアイスランドの首都レイキャビクにおいて、市庁舎、国会議事堂、首相官邸などの官公庁の建物群が集中する、チョルトニン湖畔のライキャルトルグ近辺についての記事を書かせて頂きます。

 

 

過酷な国土故に全人口の6割が首都圏に居住するアイスランド

 

ヨーロッパで最北の国であるアイスランドでは、夏でも最高気温が12℃程度にしかならず、冬は最低気温がマイナス10℃近くに達します。

 

寒さに加え、内陸部は氷河や火山地帯が多数を占める過酷な国土であるため、人口の殆どは海岸沿いに集中し、アイスランドの全人口約33万人の内、首都のレイキャビクだけで約12万人、周辺の6つの自治体も含めた首都圏には約21万人が居住しています。つまりアイスランド全人口の約6割が首都圏に居住していることになります。

 

 

小さくて可愛らしい首都レイキャビクの官公庁の建物群

 

しかし過密な人口密度の割には、ヨーロッパの主要国の首都とは比較にならないほど、レイキャビクは小さくて可愛らしい首都で、市内バスや自転車を使えば、車のない人でも生活に困ることはありません。

 

そんな小さくて可愛らしい首都の特徴を反映するかのように、市庁舎、国会議事堂、首相官邸といった官公庁の建物群も、一様に小さくて可愛らしいのが特徴的です。一方でその建物の小ささと、レイキャビク市民の憩いの場と言えるチョルトニン湖のすぐ近くに建物が集中している故か、市民と国政の距離がかなり身近な印象を受けることも確かです。

 

 

市民と観光客が憩うチョルトニン湖畔にある市庁舎

 

官公庁の建物群の内、チョルトニン湖の畔、いわば一番市民の憩いの場の近くにあるのが市庁舎になります。日本の高校の体育館のような大きさと外観の建物が2つ並んでいるのが特徴です。

 


 


 

この市庁舎も小さくて可愛らしい建物には違いないものの、大統領や政府よりも大きな権限を持っているアイスランドの行政の特徴のためか、後述の国会議事堂や首相官邸よりは少しばかり大きな建物です。

 

 

漫画「ヴィンランド・サガ」の時代からの世界最古の民主議会アルシングが引き継がれた国会議事堂

 

アルシングは、ノルウェー国王の圧政を嫌って逃げ延びてきたヴァイキングたち、つまり、幸村誠氏が原作の漫画「ヴィンランド・サガ」の主人公トルフィン・カルルセブニや主要人物レイフ・エイリクソンらの祖先にあたる人たちが、まだ植民と開拓を行っていた930年頃にアイスランドで築いた、世界最古の民主議会です。

 

アイスランドがデンマーク支配下に置かれた1800年に一度廃止されたものの、1845年に再開され、立法や司法といった内政を独立後も今日に至るまで実施してきた、アイスランド国民にとって紛れもなく民主主義の象徴的な存在と言えます。

 

 

 

 


この国会議事堂はその象徴的存在の名を引き継ぎ、アルシングと呼ばれています。小さくて可愛らしい建物である点は市庁舎と同じですが、市庁舎に比べると伝統的で古めかしく、アルシングの歴史的な長さを感じさせる外観なのが特徴的です。

 

 

デンマーク支配下時代の牢獄が生まれ変わった首相官邸

 

アイスランドの国家元首は大統領であり、アルシングの解散や法案の拒否権といった一定の権限が大統領にはあるものの、基本的な行政権は政府にあり、政府を率いるのは首相です。つまり実質的に政治を主導するのは首相で、大統領は日本の天皇のような象徴的な存在と言えるでしょうか。

 

 

 


そんな政府を主導する人物が執務にあたる国政の中心とは思えないほど、この首相官邸もまた小さくて可愛らしいのが特徴です。中流階級の一軒家と殆ど変わりません。

 

しかもこの首相官邸は元々、デンマークの支配下にあった18世紀には牢獄でした。外国支配の象徴とも言うべき建物が首相官邸として生まれ変わるのは、良い意味でいかにもアイスランドならではと言えます。

 

あるいは、漫画「ヴィンランド・サガ」での主人公トルフィンとデンマークの国王クヌートの友情が、1000年以上経ってようやく受け継がれたということなのでしょうか。

 

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女性参政権運動の活動家や20世紀初頭の街並みの写真も

 

行政の中心地に相応しく、国会議事堂の傍には、20世紀初頭に女性の参政権や権利向上のために奔走した活動家や、19世紀末から20世紀初頭にかけてのレイキャビクの街並みの写真が展示され、歴史の説明がされています。

 

 

 


この写真を見る限り、20世紀初頭も現在も、レイキャビクの街並みはやはり小さくて可愛らしい首都といった感じで、現在もそれほど大きくは変わっていない印象を受けます。

 

 

ホテルやレストランが集中する経済・観光の中心地

 

国政の中心地であるこのエリアは同時に、ホテルやレストラン、スーパーマーケットや大型書店が林立する、レイキャビク市の経済・観光の中心地でもあります。

 

 

 

 

 

レイキャビク市有数の商店街であるロイガヴェーグル通りと近接していることもあり、この市庁舎とライキャルトルグの近辺もまたそこそこ人通りが多く、商店も多数あります。

 

 

教会と公園のある市民と観光客の憩いと文化の中心地

 

政治・経済の中心であると同時に、このエリアには教会や公園もあり、いわばレイキャビク市民と観光客双方にとっての憩いの場であり文化の中心地でもあります。

国会議事堂に隣接する、ハットルグリムス教会と同様に市民の心の拠り所である教会。1時間ごとに鳴る時計の鐘の音が心地よい響きを生み出します。

 

 

同じく国会議事堂の前には、市民の憩いの場としての公園もあります。家族連れや恋人同士で多数の市民が寛いでいます。

 

 

漫画「ヴィンランド・サガ」と金融危機の時代を越えて享受した先進国の平和で豊かな生活

 

2008年のリーマンショックに端を発する金融危機の際には、アイスランドの国会議事堂にも抗議デモの人々が押し掛けて騒然としていましたが、それから9年経ってすっかり平和になったという印象を受けます。

 

「ヴィンランド・サガ」のトルフィンやレイフ・エイリクソンやヴァイキングたちの時代にはまだまだ過酷な環境下で人々は苦しい生活をしていましたが、彼らの時代から1000年が過ぎた今、ようやくアイスランドは先進国としての平和で豊かな生活を享受したのかもしれません。

 

 

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ライキャルトルグ近辺の各種情報

 

入場料

 

首相官邸は内部見学不可。国会議事堂はグループのガイドツアーのみ内部見学が可能で、事前に予約が必要になります。また国会開会中は国会議事堂内の別室で議会の見学も可能です。国会議事堂、市庁舎のいずれも入場料は無料。
 
 

開園時間

 

首相官邸は内部見学不可。国会議事堂はグループのガイドツアーでのみ、月曜・水曜は15時から、火曜は13時半から、木曜は10時半から内部見学が可能で、事前に予約が必要になります。市庁舎は土日祝日は休みで、平日の8時20分~16時15分まで入場が可能です。
 
 

アクセス

 

市庁舎と国会議事堂は市内バスの市庁舎のバス停から徒歩約1分。首相官邸はライキャルトルグのバス停から徒歩約2分。市庁舎とライキャルトルグのバス停間の移動も徒歩で5~6分程度しかかかりません。
 
 

レイキャビクでの市内バスの乗り方

 

市内バスの乗車券の購入場所は少なく、ケフラヴィーク国際空港の他、10-11というスーパーマーケットでも購入できます。1回だけの乗車券はkr440、1日券はkr1500、3日券はkr3100になりますので、滞在中の乗り降りの頻度に合わせてご活用ください。なお、運転手から現金で乗車券を購入することもできますが、お釣りが出ませんのでご注意。

 

10-11スーパーマーケット。緑色の看板が目印。

 

レイキャビク市内のバス。どの路線のバスも一様に黄色い車体です。

 

市内バスの路線図は、上述のケフラヴィーク国際空港や10-11スーパーマーケット、あるいは滞在中のホテルでも入手可能なので、目的地の最寄りのバス停をご確認の上、該当する路線バスをご活用ください。

 

市内中心部にあるライキャルトルグと、ケフラヴィーク国際空港と市内を結ぶフライ・バスの発着するBSIバスターミナルに行くには、主に1番、3番、6番の市内バスを使います。バスの本数はどの路線も1時間に4本程度です。

 

周辺地図(市庁舎)

 

 
 

周辺地図(国会議事堂)

 

 
 

周辺地図(首相官邸)

 

 
 

(参考に)アイスランドの各種情報

 

航空券

 

日本からの直行便はありません。東京(羽田or成田)からだとパリ、コペンハーゲン、ヘルシンキ、アムステルダム等の経由便があり、乗継地までは約12時間、そこからレイキャビクまで3~4時間程度の移動となるため、乗継の待ち時間を含めて約20時間かかります。

航空会社はエアフランス、スカンジナビア航空、フィンランド航空、KLMなど。

 

航空運賃は28万円~35万円が目安ですが、GW休暇や盆休みなどの連休や、航空会社の時間帯によって航空運賃が40万円近くまで跳ね上がることもあるのでご注意。

 

詳しくは、HISやスカイチケット、エクスペディアなどで航空券の検索を。
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ビザ

 

3か月以内の滞在であればビザは不要。ただしパスポートの有効期限が、アイスランドを含むシェンゲン協定加盟国出国時に3か月以上残っていることが必要となります。それ以上の滞在や留学などはビザが必要であるため、駐日アイスランド大使館などでご確認を。

 

 

言語

 

公用語はアイスランド語ですが、英語の通用度は非常に高く、市内バスやタクシーでも普通に英語が通じます。交通標識や案内掲示板などにもアイスランド語と英語が必ず併記されているため、英語が話せれば不自由に感じることはありません。

 

 

通貨

 

通貨単位はクローナ(単数)とクローヌル(複数)。現地表記はkr。kr1が約1円程度に相当。

 

 

時差

 

日本よりマイナス9時間。

 

 

宿泊施設

 

安価なホテルであっても最低15000円/泊はかかり、そこそこ設備の良いホテルだと20000円/泊以上かかります。ホテルに限らず、1食最低5000円以上かかる食費や交通費など、アイスランドでは全般的に物価が高いです。

 

10000円/泊未満で泊まれるホテルもありますが、寒いのに暖房が使えなかったり、市内中心部に行くのに市内バスで20分以上かかってアクセスが不便だったりといった難点があるので、あまりお勧めはしません。

 

ホテルの条件(Wi-Fi、冷蔵庫、エアコン、目的地へのアクセス等)をよくご確認ください。夏季や冬季の長期休暇が近づくほど宿泊費が高くなるため、早めに予約するようにしてください。詳しくはエクスペディアやBooking.com、トリップアドバイザー等で検索を。
リアルタイム空室確認が分かりやすい!エクスペディアの海外ホテル
海外ホテル検索、Booking.com
TripAdvisor (トリップアドバイザー)