シンボル教会と記念碑から見る漫画「ヴィンランド・サガ」の主人公の祖国の1000年後の光景

こんにちは。今回は、ヨーロッパの最北の国アイスランドの首都レイキャビクにあるシンボル教会であるハットルグリムス教会と、そのすぐ傍にある記念碑であるレイフ・エイリクソンの銅像を中心とした、首都の光景に関する記事を書かせて頂きます。

 

 

「ヴィンランド・サガ」の主人公トルフィン・トールズスソンの祖国

 

幸村誠氏の著書である「ヴィンランド・サガ」は、北欧のヴァイキングたちの世界をテーマとした、日本ではほぼ唯一の漫画です。

 

同作自体はフィクションですが、主人公のトルフィン・トールズスソン(別名トルフィン・カルルセブニ)や、彼が幼少から慕うレイフ・エイリクソンなど、実在の人物も少なからず登場しており、それまでは古い資料でしか読むことができなかったヴァイキングたちの世界を身近に感じられる、優れた内容の漫画に仕上がっています。

 

トルフィンとレイフの祖国であるアイスランドは、元々は西暦870年頃に、当時のノルウェー国王であるハーラル一世の圧政を嫌い逃げ延びたヴァイキングたちが、植民を開始したことにより築かれました。

 

極寒の寒さに加え、内陸部は氷河や火山地帯が多数を占める過酷な国土故に、人口の殆どは海岸沿いに集中し、アイスランドの全人口の約7割にあたる約21万人がレイキャビクを含む首都圏に居住しています。

 

 

小さく可愛らしい首都レイキャビクのシンボル教会

 

しかし過密な人口密度の割には、ヨーロッパの他の先進国の首都とは比較にならないほど、レイキャビクは小さくて可愛らしい首都であることが特徴です。先進国としてのインフラは十分発達しており、市内バスや自転車を使えば、市民が生活に困ることはなく、過酷な環境の国土でアイスランドの人々は日々たくましく生きています。

 

そんな小さくて可愛らしい首都のレイキャビクでどの位置からでも目立つシンボルと言えるのが、ハットルグリムス教会です。

 

 

 


ハットルグリムス教会の外観。小さな首都に相応しい、やはり可愛らしい建物です。高さはわずか74.5mしかありませんが、それでもアイスランドでは最も高い建物に該当します。小さな建物なのに、建設に40年もかかったようです。

 

 

アルシングの記念碑として立てられたレイフ・エイリクソンの銅像

 

教会の入口の前には、紀元1000年頃にヨーロッパからアメリカ大陸に初めて渡ったとされる、レイフ・エイリクソン(Leif Ericson)の銅像があります。「ヴィンランド・サガ」で主人公のトルフィンが幼少から慕い続けた、あのレイフのおっちゃんです。

 

 

 

アイスランドの植民初期の930年頃に始まったとされる、世界最古の民主議会とも言われるアルシングの設立1000周年を記念して、1930年にアメリカから寄贈されました。まさにレイキャビクにとってもハットルグリムス教会にとっても記念碑的シンボルと言えます。

 

そんな記念碑的シンボルであり、主人公のトルフィンが「レイフのおっちゃん」として慕っていたレイフ・エイリクソンの銅像を、さらに間近で見学し直してみます。

 

取材のためにアイスランドを訪れた「ヴィンランド・サガ」の原作者の幸村誠先生が銅像を目の当たりにして、「漫画とは大違い」とコメントされていました。

 

確かに漫画のようなおっちゃんといった感じは全くせず、手斧や剣も携えていて、若々しくて精悍な表情の戦士といった雰囲気の銅像です。どちらかと言えば、作中のヨーム戦士団の戦士たちの格好に近いです。被り物も、漫画の第1巻で被っていたインディアンの羽根の帽子よりはかなりサマになっているような気がします。

 

 

観光客や来訪者にオープンで心が落ち着くシンボル教会内部

 

シンボルであるハットルグリムス教会は、ヨーロッパの主要都市にある大規模な教会に比べると、外観も内部も簡素で地味な雰囲気で、派手な装飾はありません。一方で訪れる人には誰にでもオープンであり、海外からの観光客も多数訪れています。

 

 

 

 

 

座席に腰かけて、演奏に秀でた女性の奏でるオルガンの音楽を聴いていると、キリスト教の信者でも特定の信仰があるわけでもない私のような無神論者でさえ、心が落ち着いてくるのが不思議です。そんな雰囲気を持つ教会内部です。

 

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教会の最上階からレイキャビク市を一望できる!

 

エレベーターで最上階まで上がり、そこからさらに階段で1~2階ほど登った展望スペースからは、レイキャビク市内を一望できます。

 

 

 

 


海岸沿いに少し高層のマンションやオフィスが見られるものの、大半は数階建ての一軒家から成り立っています。家々のカラフルに彩られた屋根が特徴的で、改めて小さくて可愛らしい首都であることが感じられます。

 

 

教会周辺に広がる住宅街

 

レストランや土産物店など、レイキャビクには観光客向けの建物が多数ありますが、この教会はレイキャビク市民にとっての心の拠り所の側面が強いせいか、教会周辺に住宅街が広がっているのが特徴です。

 

 

 

屋根だけでなく、一軒家の建物の外観自体もカラフルで色取り取りなのが特徴的です。各家々にレイキャビク市民の生活がぎっしり詰まっているようで、街路や家々を眺めているだけで感慨深いものがあります。

 

 

手入れが行き届いた庭に咲き誇る綺麗な植木と花々

 

教会の入口前には、手入れの行き届いた庭に、植木と花々が綺麗に咲き誇っています。

 

 

市民の憩いの場に相応しい美しさを誇っています。氷河や火山地帯のような壮大さはないものの、アイスランドの美しい自然の象徴と言えます。同時に、訪れる人向けに庭の手入れをしてくださっている方々に頭が下がります。

 

 

レイキャビク市民と海外観光客にとっての心の拠り所

 

わずか74.5mの高さでありながら市内のどこからでも目立つシンボルであり、訪れる人には誰にでもオープンで心が落ち着く憩いの場でもあるハットルグリムス教会と、すぐ傍にあるレイフ・エイリクソンの銅像は、レイキャビク市民と海外からの観光客の両方にとっての、紛れもない心の拠り所と言えます。

 

元々アイスランドの植民を始めたヴァイキングたちは、オーディンを唯一全能神として信奉する人々でした。彼らにとっては異教であったキリスト教の教会が首都のシンボルになり、市民たちの心の拠り所になっているのは、非常に感慨深いものがありました。

 

一方でレイフ・エイリクソンの銅像が記念碑として慕われているのは、ヴァイキングや建国当時からの伝統文化が、キリスト教と融合されて変遷しながらも、現在まで受け継がれている証と言えます。

 

 

トルフィンやレイフの祖国が1000年以上経って達成した観光先進国

 

壮大な光景を誇る氷河や火山地帯に比べると見落とされがちですが、このレイキャビク市は小さくて可愛い市内にたくさんの見所がぎっしり詰まっていますので、初めてアイスランドを訪れた方にはレイキャビクの市内散策だけでも十分楽しめると思います。

 

「ヴィンランド・サガ」のトルフィン・トールズスソンやレイフ・エイリクソンの祖国は、異境・秘境と言える辺鄙な国でした。過酷な環境下で人々が日々たくましく暮らすのは当時も今も同じですが、アイスランドを訪れた際には、ヨーロッパで有数の観光先進国となったアイスランドの現在を堪能しつつ、トルフィンやレイフやヴァイキングたちの時代にも、併せて想いを馳せてみてください。

 

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ハットルグリムス教会とレイフ・エイリクソンの銅像の各種情報

 

入場料

 
教会の展望スペースに登るにはkr900必要。チケットは教会入口横の売店で購入。教会内部とレイフ・エイリクソンの銅像を参観するだけであれば無料。
 
 

開園時間

 
夏季(4月~8月)は9時~21時。冬季(9月~3月)は9時~17時。展望スペースは閉館の15分前に閉場。年中無休。ただしイベント等による臨時閉館もあるので事前に要確認。
 
 

アクセス

 
市内バスのライキャルトルグのバス停から徒歩約10分。
 
 

レイキャビクでの市内バスの乗り方

 

市内バスの乗車券の購入場所は少なく、ケフラヴィーク国際空港の他、10-11というスーパーマーケットでも購入できます。1回だけの乗車券はkr440、1日券はkr1500、3日券はkr3100になりますので、滞在中の乗り降りの頻度に合わせてご活用ください。なお、運転手から現金で乗車券を購入することもできますが、お釣りが出ませんのでご注意。

 

10-11スーパーマーケット。緑色の看板が目印。

 

レイキャビク市内のバス。どの路線のバスも一様に黄色い車体です。

 

市内バスの路線図は、上述のケフラヴィーク国際空港や10-11スーパーマーケット、あるいは滞在中のホテルでも入手可能なので、目的地の最寄りのバス停をご確認の上、該当する路線バスをご活用ください。

 

市内中心部にあるライキャルトルグと、ケフラヴィーク国際空港と市内を結ぶフライ・バスの発着するBSIバスターミナルに行くには、主に1番、3番、6番の市内バスを使います。バスの本数はどの路線も1時間に4本程度です。

 

周辺地図

 

 
 

(参考に)アイスランドの各種情報

 

航空券

 

日本からの直行便はありません。東京(羽田or成田)からだとパリ、コペンハーゲン、ヘルシンキ、アムステルダム等の経由便があり、乗継地までは約12時間、そこからレイキャビクまで3~4時間程度の移動となるため、乗継の待ち時間を含めて約20時間かかります。

航空会社はエアフランス、スカンジナビア航空、フィンランド航空、KLMなど。

 

航空運賃は28万円~35万円が目安ですが、GW休暇や盆休みなどの連休や、航空会社の時間帯によって航空運賃が40万円近くまで跳ね上がることもあるのでご注意。

 

詳しくは、HISやスカイチケット、エクスペディアなどで航空券の検索を。
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ビザ

 

3か月以内の滞在であればビザは不要。ただしパスポートの有効期限が、アイスランドを含むシェンゲン協定加盟国出国時に3か月以上残っていることが必要となります。それ以上の滞在や留学などはビザが必要であるため、駐日アイスランド大使館などでご確認を。

 

 

言語

 

公用語はアイスランド語ですが、英語の通用度は非常に高く、市内バスやタクシーでも普通に英語が通じます。交通標識や案内掲示板などにもアイスランド語と英語が必ず併記されているため、英語が話せれば不自由に感じることはありません。

 

 

通貨

 

通貨単位はクローナ(単数)とクローヌル(複数)。現地表記はkr。kr1が約1円程度に相当。

 

 

時差

 

日本よりマイナス9時間。

 

 

宿泊施設

 

安価なホテルであっても最低15000円/泊はかかり、そこそこ設備の良いホテルだと20000円/泊以上かかります。ホテルに限らず、1食最低5000円以上かかる食費や交通費など、アイスランドでは全般的に物価が高いです。

 

10000円/泊未満で泊まれるホテルもありますが、寒いのに暖房が使えなかったり、市内中心部に行くのに市内バスで20分以上かかってアクセスが不便だったりといった難点があるので、あまりお勧めはしません。

 

ホテルの条件(Wi-Fi、冷蔵庫、エアコン、目的地へのアクセス等)をよくご確認ください。夏季や冬季の長期休暇が近づくほど宿泊費が高くなるため、早めに予約するようにしてください。詳しくはエクスペディアやBooking.com、トリップアドバイザー等で検索を。
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