こんばんは。前回に引き続き、セネガルのゴレ島について。今回は人々のコミュニティに今なお活用されている、植民地時代から続く文化遺産について書かせて頂きます。

植民地時代から続く文化遺産が形成する混成文化

ゴレ島は、ダカールやサンルイとはまるで趣の違う、ヨーロッパ植民地の文化と、地元の伝統的な文化が混ざった、西アフリカの昔の田舎町という感じです。そうした文化を形成しているのは、植民地時代から代々引き継がれ、植民地支配が終わった今も地元の人たちに活用されている、数々の文化遺産です。

歴代大統領の別荘

島で歴代引き継がれた文化遺産の中で最も有名なものが、歴代大統領たちが居住してきた別荘です。
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高台から眺めた、別荘の周りの光景。小さな一軒家が立ち並び、きちんとした田舎町になっているところが良いです。あとヤシの木に似せた電柱が何だか面白いですね。

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こちらがその歴代大統領の別荘。初代大統領で、現在もセネガルの人々に最も尊敬されている、レオポルド・S・サンゴールもここを別荘にしていました。

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同じく大統領の別荘の周りの光景。美しい木々や花々が、伝統的な家々が形成する田舎町を彩っています。

植民地時代から代々続くモスクと教会

島内には、植民地時代から代々引き継がれてきたモスクや教会もあります。
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先の大統領の別荘のすぐ近くにある、セネガル最古のモスクです。あまりモスクという雰囲気ではないですね。少なくともダカールやサンルイ、トゥーバのいかにもという大規模なモスクとは別物です。

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一方こちらは、島内の平地の中心部にある教会です。フランス時代に建てられ、今なお教会として活用されています。

病院や学校や消防署に活用される文化遺産も

島内には、植民地時代から引き継がれ、今も病院や学校や消防署として活用されている文化遺産も多数あります。
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先の教会の近くにある、島で唯一の病院。フランス時代から今に至るまで病院として活用されています。フランス時代にも島の人たちを献身的に診てくれる良いフランス人医師たちがいたそうです。植民地を敷いたからといって、敷いた国の人が皆悪人であるわけではないんですよね。

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植民地時代から引き継がれている運動場とサッカーゴール。後ろの建物は植民地時代、行政を敷くフランス人の子供たちの学校だったそうですが、植民地の終焉とともにフランス人は去り、今は使われなくなって廃墟となってしまいました。

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この左側の建物は島に住む子供たちの通う小学校です。こちらは植民地時代は別の目的で使われる建物だったそうですが、こうしてきちんと再利用されている文化遺産がこの島には数多くあります。

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こちらの台は、フランス時代は植民地行政官が住民に呼びかける場でしたが、今では住民たちにカラオケ場として使われています。

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こちらは植民地時代から代々続く消防署です。こんなに小さくて素朴な消防署は、多分この島にしかないんじゃないでしょうか。

セネガルの偉人たちや世界的な有名人の旧家

島内の路地裏には、セネガルの偉人たちがかつて住んでいた家々や、ジョージ・ソロスのような世界的に有名な人物が住んでいた別荘などが多数あり、今では島の人々の家として活用されています。

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名前は忘れてしまいましたが、この家には昔、セネガルを代表する偉人が住んでいたそうです。フランスに協力しながらも、植民地支配の改善を続けた人だとか。かなり古い家で、塗装は剥げていますが、コンクリート造りで頑丈な家であり、ひび割れてはいません。

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こちらはやはり別のセネガルの偉人がかつては住んでいた、比較的新しい雰囲気の石造りの家です。

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この赤い家は、かつてのジョージ・ソロスの別荘だった建物です。あの大富豪がまさかゴレ島に別荘を持っていたとは。

芸術家たちの住まいとして再活用されるフランス軍の要塞

高台の砲台付近には、かつてはフランス軍の要塞だったものの、今では芸術家たちの住まいとして再活用されている場所もあります。
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中の芸術品の展示だけを見ると、もう要塞だった当時の雰囲気はあまりありません。住む人のタイプや時代によって、かくも雰囲気が変わってしまうところがとても面白いですね。

中には最近建てられた新しい建物も

植民地時代からの数多くの文化遺産が住民たちの住まいや憩いの場として引き継がれてきたゴレ島ですが、中には最近になって新しく建てられた建物もあります。

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こちらはその新しい建物の代表例、近辺の海を行き来する人々の航海の無事を祈願して、つい最近建てられた記念碑です。

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島の高台の、先の記念碑の傍から眺めた首都ダカール。ゴレ島とは全く雰囲気の違う大都市で、気のせいかこのゴレ島の青々と澄んだ空に比べると、若干濁って見えます。排気ガスや砂漠からの砂埃のせいでしょうか。

別荘を建てて時々滞在してみたい文化遺産の島

大統領やジョージ・ソロスが別荘を建てたゴレ島ですが、私も予算にもっと余裕があれば、別荘を建てて時々滞在してみたい気がします。カリブ海やハワイの南国の島にいるのと、さほど変わらない余暇が過ごせると思います。

近代化して喧騒に満ちた大都会のダカールも好きですが、ダカールでは無数の車が排気ガスと砂漠の砂埃を撒き散らすので、下手をすると鼻と喉をやられます。

その点、ゴレ島にいると、車も舗装道路もなく海や自然や空気の澄んだ場所で、陽気な島の人たちと一緒に過ごし、伝統的な美しい文化遺産を見て回りながら、身も心もリフレッシュすることができます。

関連記事

ゴレ島の他の見所に関しては、以下の記事をご参照ください。

世界の猫スポット―セネガル・ゴレ島
人々が暮らす西アフリカの島内コミュニティ―セネガル・ゴレ島
かつての奴隷貿易の拠点―セネガル・ゴレ島
欧米列強の植民地争奪戦の舞台―セネガル・ゴレ島

入場料

博物館や記念館に入るにはは600CFA必要。ゴレ島内に入るだけであれば無料。ただしダカールからのフェリー往復料金の支払いは必要。

開園時間

博物館と記念館は、毎日10時~12時、及び14時半~18時半
島内への入場はフェリーの運航時間内であれば可能

アクセス

ダカールのフェリー乗り場からフェリーで約20分程度

フェリーの料金及び運航時間

フェリーの料金は往復で6000CFA。便数は1時間に1便程度。平日と土曜日は17時頃まで、日曜日は23時頃まで運航していますが、8時台、9時台、13時台は便がないことが多い。フェリーの最新の時刻表は現地の新聞を見てご確認ください(ほぼ毎日掲載されています)。

島内ガイド

島内は自由に散策でき、特にガイドが必要というわけではありませんが、島内の人たちと交流し、かつ文化遺産に関して詳しい説明を聞くこともできるので、ガイドさんの同行による散策も良いかと思います。ガイド料は、ガイドさんにもよりますが、大体10000~20000CFA。ガイドさんと交渉してみてください。

周辺地図(ダカールのフェリー乗り場)

周辺地図(ゴレ島内)

(参考に)セネガルの各種情報

■航空券
東京(羽田or成田)や関空から、パリのシャルルドゴール空港(CDG)を経由して、ダカールのレオポール・セダール・サンゴール国際空港(DKR)に到着する乗継便が主力になります。往復路ともパリで1回だけの乗継便の場合もあれば、往復路のどちらかはもう1か所(ソウル、ロンドン、アムステルダムなど)を経由する2回の乗継便の場合もあり、乗継回数が多い便は時間がかかる一方で、航空運賃は2万円程度安くなります。航空運賃は大体20万円~30万円程度。往路はパリで1泊することが多いので、その分のホテル代(7000円~1万円程度)もご用意ください。航空会社は基本はエールフランスで、乗継が2回ある便ではエールフランスと他社(大韓航空、ブリティッシュエアウェイズ、KLMオランダ航空など)との複合会社であることが多く、複合会社便の方が航空運賃は2万~3万円程度安くなります。GW休暇や盆休みなどの連休には航空運賃が跳ね上がることもあります。荷物制限がある便はオーバーすると別料金になったりするので、航空券の条件には十分ご注意ください。
詳しくは、HISやエクスペディアで航空券の検索を。
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■ビザ
以下の条件が全て満たされればビザは不要になります。
① 90日以内の滞在期間
② セネガル入国時のパスポートの有効期間が6か月以上
③ セネガル入国時に、出国する際の往復の航空券を所持していること
④ イエローカード(黄熱病予防接種証明書)を所持していること
91日以上滞在する場合、現地で滞在延長許可証を申請・取得する必要があります。その他、詳しくは在日セネガル大使館などでご確認ください。

■言語
公用語はフランス語ですが、ダカールやサンルイなどの大都市以外の、地方での通用度は低いです。一方で、共通語であるウォロフ語は全国的に通じます。英語は、観光客向けの中級以上のホテルやレストランなどでは通じますが、一般では全くというほど通じません。その他、各民族に応じて多様な現地語が話されています。

■通貨
50CFA(フラン・セーファー)が約10円に相当。

■時差
日本よりマイナス9時間。

■宿泊施設
バックパッカー専用の安宿であれば1泊1000円台~2000円台でも宿泊可能。ただし設備面の不備(エアコンが効かない、冷蔵庫がない等)や市内へのアクセスの不便さなどの難点があります。そこそこの設備と市内にアクセスのしやすい中級ホテルであれば1泊最低5000円はかかります。高級ホテルであれば1泊1万円以上はします。セネガルの治安はさほど悪くないので、中級ホテルでも問題ないかと思います。詳しくはエクスペディアで調べてみてください。
リアルタイム空室確認が分かりやすい!エクスペディアの海外ホテル

■その他の参考情報
その他、セネガルに関する参考情報は、セネガルで協力隊員をされた方のサイトである、セネガルがいどをご参照ください。