こんばんは。今日の記事はフィリピンの国民的英雄であるホセ・リサールにまつわる、リサール記念館について書かせて頂きます。

ホセ・リサールが処刑されるまでの57日間を過ごした牢獄

リサール記念館は、イントラムロスのサンチャゴ要塞内にある、コロニアル風の2階建ての洋館で、ホセ・リサールがスペイン植民地政府に処刑されるまでの計57日間を過ごした牢獄です。とはいえ、かつて牢獄だった場所という雰囲気は今はもうあまりないのですが。

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リサール記念館の外観です。確かに一見すると中流階級向けの普通の一軒家といった感じで、説明されない限り牢獄だったとは分かりません。

中流階級向けの一軒家にしか見えない記念館の玄関前と前庭

玄関前と前庭は以下の写真のような感じです。
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玄関前と前庭を見ても、やはり一見すると中流階級向けの一軒家のものにしか見えません。

本を片手に立つ像は多彩な才能を持つホセ・リサールならでは

建物の横にはホセ・リサールの像があります。
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彼が手に持っているのが何の本なのかは分かりませんが、こんな風に本を片手に持っているスタイルは、医師であり、作家であり、詩人であり、画家や彫刻家でもあるという具合に多彩な才能を発揮した、リサールならではだと言えます。

記念館の1階にあるリサールが処刑前の日々を過ごした板の間

記念館の1階には、リサールが処刑前の57日間を過ごした10畳ほどの板の間が再現されています。
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処刑前の日々を過ごすホセ・リサールのレプリカ。なかなか良くできたレプリカで、立像では分かりにくい、リサールの知的で若々しい雰囲気が良く伝わってきます。妹宅に届ける最期の詩を書いているのだと思われます。

1階の広間にはリサールの手紙や遺品が展示

1階の広間は、牢獄だった当時には武装した監視兵が詰めていましたが、今ではホセ・リサールが処刑前に親しい人たちに記した手紙や、愛用していた服や時計などが展示されています。

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最愛の家族との死別を惜しむリサールを描いた絵画です。

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家族への遺言。不幸な死別となってしまうことを家族に詫びつつ、フィリピンの独立と自由のために死を覚悟していることを記したメッセージです。

家族や親しい人々にリサールが記した数々の手紙の展示

以下は、家族や兄弟姉妹、親しい人たちに処刑前に記した数々の手紙です。
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父親であるフランシス・メルカドに当てた手紙もあります。

日本の自由民権運動壮士への手紙やアイルランド人女性への恋文

記念館の1階には、リサールが世界各国で出会い、交流を深めた人たちの記録もあります。
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中江兆民を始めとする日本の自由民権運動の壮士の記録や、彼らにリサールが当てた手紙です。

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リサールがミンダナオ島に流刑にされている間に、人生で最後に恋に落ち、結婚を望んだアイルランド人女性・ジョセフィーヌの肖像画や、彼女へのラブレターもあります。

リサールとジョセフィーヌが出会ったのは1895年、リサールがスペイン植民地政府に処刑される前年になります。リサールはジョセフィーヌに求婚するも、スペイン政府と同様にリサールを危険人物とみなしたジョセフィーヌの家族の激しい反対に遭い、結局2人が結ばれることはありませんでした。

リサールが愛用していた服や時計などの遺品

記念館の1階には他に、リサールが愛用していた服や時計などもあります。
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中国系メスティーソの中流階級の家庭に生まれ、スペイン留学や世界各国への往来に示すように、お金には恐らく不自由しなかったと思われるホセ・リサール。しかし遺品はいずれも質素なもので、贅沢さが全くないこともまた、リサールが国民的英雄である一因かもしれません。

リサールの処刑前後を描いた絵画や写真

当時の処刑の様子を描いた絵画や写真も、記念館の1階に多数展示されています。
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処刑後のリサールの葬儀の写真や、彼の死を悼む近しい人々の様子を描いた写真もあります。

ホセ・リサールの生き方に触れられるリサール記念館

35歳という若さで処刑されたことだけを捉えると、殉教者・殉職者としての暗い側面が強くなります。しかし、自由と生を誰よりも渇望し、一方で処刑の前にも恐怖や絶望を感じる素振りを見せず、警備兵と談笑する様子も見せていたと言われるホセ・リサール。

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他の国の偉人たちと同様、ホセ・リサールも悲惨な最期ではなく、生き方にこそ焦点が向けられるべきで、このリサール記念館はそうした、リサールの生き方に触れられるとても意義深い場所です。お仕事やご旅行でマニラに行かれた際には、是非時間を設けて訪れてみてください。

関連記事

ホセ・リサールに関するフィリピンでの他の観光の見所については、下記の記事をご参照ください。
国民的英雄ホセ・リサールが最期を過ごした場所―フィリピン・マニラ/リサール記念館②
国民的英雄ホセ・リサールが処刑された場所―フィリピン・マニラ/リサール公園①
国民的英雄ホセ・リサールが処刑された場所―フィリピン・マニラ/リサール公園②
記事を閲覧してフィリピンでの見所に興味を持って頂いたら、是非お仕事やご旅行でフィリピンに行かれた際に訪問して頂き、ホセ・リサールという人物について想いを馳せてみて頂ければと思います。

また、観光の見所紹介ではありませんが、ホセ・リサールに関する歴史考察に関しては、下記の記事も併せてご参照頂ければ幸いです。
フィリピンの国民的英雄であるホセ・リサールに関する歴史考察①
フィリピンの国民的英雄であるホセ・リサールに関する歴史考察②
フィリピンの国民的英雄であるホセ・リサールに関する歴史考察③

フィリピンで観光の見所を訪れる前に、参考に目を通して頂ければ幸いです。

入場料

サンチャゴ要塞への入場料は75ペソ。リサール記念館は無料。ただし予算に応じて寄付をされると好印象です。

開園時間

サンチャゴ要塞は8時~18時。無休。
リサール記念館は、月曜日は12時~18時、火曜日~日曜日は9時~18時。祝日は閉館。

アクセス

リサール公園からトライシクルで10分ほど。イントラムロス内はかなり広く、複数の見所を徒歩で回るのは至難の業なので、トライシクルを利用して見所を効率よく回られることをお勧めします。トライシクル料金は最低でも40ペソ、時間と見所を踏まえて運転手と要交渉。

限られた時間で複数の見所を回るにはベルトラで

非常に時間が限られている中でイントラムロス内の複数の見所を回られたい方には、ベルトラの現地発ツアーの参加がお勧めです。ホテルへの送迎がありますし、何より日本語で申し込んで日本語のツアーに参加できるので、とても安心感があります。ただし、ツアー時間が半日と短いため、1つ1つの見所の見学に費やせる時間は少ないという欠点があります。下記リンクよりご検索・ご予約ください。
24時間オンライン予約可能★世界中のオプショナルツアー取扱VELTRA

ベルトラの現地発オプショナルツアーのメリットとデメリットに関しましては、ブログ内の下記の別記事をご参照ください。
現地発オプショナルツアーの適度な活用について

周辺地図

 
 

(参考に)フィリピンの各種情報

 

航空券

 

東京(羽田or成田)~マニラまで直行便で約4~5時間。航空運賃は5万円~6万円。航空会社はフィリピン航空が殆どです。JALやANAの直行便もありますが、便数が少なく、航空運賃が最低1万円~2万円はフィリピン航空より高くなります。関空、福岡などからも直行便があります。

 

時間は直行便よりかかるものの、香港経由のキャセイパシフィック航空や、ソウル経由の大韓航空など、航空会社によってはフィリピン航空の直行便より5千円~1万円ほど安くなるものもあります。GW休暇や盆休みなどの連休には航空運賃が跳ね上がることもあるのでご注意。

 

詳しくは、HISやスカイチケット、エクスペディアなどで航空券の検索を。
海外旅行はエイチ・アイ・エス

海外格安航空券を探すなら スカイチケット!

【航空券+ホテル】海外旅行エクスペディア★パッケージツアー

 

 

ビザ

 

30日間以内の滞在であればビザは不要です。31日以上滞在する場合、59日間有効のツーリストビザを取得でき、1回目は29日まで、2回目以降は1か月ごとの延長申請が可能です。詳しくは在日フィリピン大使館などでご確認を。

 

 

言語

 

公用語は英語とタガログ語。フィリピンはアジアで一番英語の通用度が高い国です。100以上の民族から成る多民族国家なため、タガログ語も含めて全国で80前後の言語が使われています。

 

 

通貨

 

1フィリピノ・ペソが2~3円程度に相当。

 

 

時差

 

日本よりマイナス1時間。

 

 

宿泊施設

 

ドミトリー等を使えば1泊1000円~2000円代でも宿泊可能。ゲストハウスなどの低価格のホテルが1泊3000円~4000円、設備のそこそこ整った中級以上のホテルだと1泊最低4000円以上はかかります。

 

フィリピンは物価が安いため、安価な宿泊施設がマニラの中心部でも多数あります。

 

ホテルの条件(Wi-Fi、冷蔵庫、エアコン、目的地へのアクセス、朝食の有無等)をよくご確認ください。特に、フィリピンは常夏の国なので、エアコンと冷蔵庫は必須と言えます。夏季や冬季の長期休暇は宿泊費が高騰しがちなので、その点も併せてご留意ください。

 

詳しくはエクスペディアやBooking.com、トリップアドバイザー等で検索を。
リアルタイム空室確認が分かりやすい!エクスペディアの海外ホテル
海外ホテル検索、Booking.com
TripAdvisor (トリップアドバイザー)