こんにちは。前回に引き続き、タイタニック号関連の見所について、今回はタイタニック号への連絡船となったSSノマディック号についての記事を書かせて頂きます。

タイタニック号への連絡船に使われたSSノマディック号

SSノマディック号は1911年に、オリンピック級の豪華客船への連絡船として製造されました。1912年のタイタニック号の処女航海時には、SSノマディック号ともう1隻の連絡船で、1等客と2等客をタイタニック号へと運びました。

連絡船としての役割を終えた後、しばらくはパリのセーヌ川で船上レストランに使われていましたが、現在はここベルファストに戻ってきて、観光客向けの見所になっています。

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ご覧の通り、SSノマディック号はタイタニック・ベルファスト博物館から徒歩2~3分の場所に停泊しています。

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前方から見るとこんな感じです。

ドック設計エンジニアやドック建設管理委員会の展示も

周囲には、造船業勃興の経緯やそれ以前の製糸業のことや、ハミルトン・ドックの風景、ドックを設計したエンジニアや、ドックの建設を管理した委員会の委員長などに関する展示があります。
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いよいよ連絡船の船内に入ります。

連絡船の一階は主に一等客と二等客のスペース

一階は主に一等客と二等客のためのスペースになっています。
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ここは一等客のためのスペースです。

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一方こちらは二等客のためのスペース。

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当時の乗客たちの遺品が展示されています。

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連絡船の床板に使われていた資材や絨毯、船内の備品の展示もあります。

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地階に階段で降りると、そこにも1等客のスペースがあります。

地階は主に船員のためのスペース

そこから前方に行くと、船員のためのスペースになります。
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このSSノマディック号は第1次、第2次両世界大戦でも、連絡船として戦場への兵士の派遣や帰還兵を祖国に帰すのに用いられていたのですね。歴史の長い連絡船です。

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船員たちの貨物室の再現。

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こちらは船員たちの食事室と寝室の再現です。

地階の後方にあるエンジン室、ボイラー室と作動メカニズム

船頭にある船員スペースから反転して、後方にあるエンジン室へと向かいます。
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壁や床の塗装も材料も乗客スペースのものとは明らかに違います。

エンジンの操作方法というか、船を動かすメカニズムに関する説明もあります。
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まずはボイラーに燃料として石炭を投入し、燃焼させます。

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続いて燃焼ガスが通過する配管と、ボイラーにたまった水の間で熱交換をさせ、高温蒸気を生成させます。

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高温蒸気で高圧側のシリンダーを回転させます。

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やや圧力の低下した蒸気を高圧側から回収し、低圧側のシリンダーを回転させます。

この高圧・低圧の2つのシリンダーの上下運動で、連結したプロペラ軸を回転させます。
シリンダー回転後の蒸気は凝縮して水になり、ボイラーへと戻され、以後循環されます。

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以上のサイクルでプロペラを回転させ、船を動かします。

発電用のボイラーや蒸気タービン、ガスタービンと原理は殆ど同じですね。

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実際のボイラー室はこんな感じです。立入禁止なので覗き窓から眺めることしかできませんでしたが。
実際に操業中はこんなきれいになっているとは思えないので、観光客への展示向けにきれいにしたのでしょうね。

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石炭を投入するボイラー室への工員の昇降を再現したレプリカです。当時はなおさら、熱と粉塵が蔓延する中での、健康に悪い危険な作業だったことでしょうね。

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こちらはエンジン室になります。ここも立入禁止なので覗き窓からしか見れません。油汚れが目立たないのも、恐らく観光客向けに綺麗に清掃したのでしょう。大変だったでしょうね。

一等客の食事と貧困層の雑魚寝のためのデッキ

地階から上がり、デッキを眺めるとこんな感じです。
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デッキは、日中は一等客が昼食をとる場所でしたが、夜は客室にさえ入れてもらえない貧しい人たちが雑魚寝する場所にもなりました。連絡船からタイタニック号に乗り移ってもそれはほぼ同じ。

デッキ上にある操縦桿、制御装置や船長室

もちろん、デッキ上には操縦桿、制御装置や船長室もあります。
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操縦桿と。

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船員たちの制御デッキ。

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そして船長室です。

北アイルランド紛争が終結したからこそ平和に行える観光

造船業にも船舶にも全くの門外漢な私ですが、そんな私のような者にも当時の船舶技術の一端を分かりやすい形で垣間見ることができ、また今は亡きタイタニック号の巨大さを間接的・相対的に垣間見ることもできたという点で、SSノマディック号はなかなか興味が尽きない連絡船でした。

タイタニック・ベルファスト博物館と同様、当時の連絡船を安心して観光できるようになったのも、北アイルランド紛争が終結してくれたおかげですね。平和を迎えて観光を安全にできるようになった時代に、心から感謝したいと思います。そして、亡くなられたタイタニック号の乗客や船員の方々、そして北アイルランド紛争で亡くなられた方々のご冥福を、改めて心からお祈り申し上げます。

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北アイルランドのベルファストの見所については、以下の記事もご参照ください。
カテゴリ:北アイルランド > ベルファスト
また、旅行記事ではありませんが、北アイルランドに関する映画については、以下の記事をご参照ください。
カテゴリ:世界の映画 > 南北アイルランド

入場料

一般8.5 IEP、学生6.5 IEP。

開園時間

4月~9月は10時~18時。
10月~3月は10時~17時。
10月~3月の月曜日は休館。

アクセス

シティ・ホール前のドネゴール・スクエア・ウエスト(Donegall Sq. West)からメトロバスNo.26B, C(土日はNo.600)バスのバス停Abercorn Basinより徒歩1~2分。タイタニック・ベルファスト博物館に隣接。

ベルファスト国際空港から市内には、エアポート・エクスプレスバスNo.300でヨーロッパ・バス・センターまで約35分。

ダブリンからベルファストには鉄道でコノリー駅から約2時間10分、エアコーチバスがオコンネル・ストリートから約2時間20分、バス・エーランがオコンネル・ストリートから約2時間25分になります。ダブリン国際空港からも両社のベルファスト行きのバスは出ています。バスの本数は1時間に1本程度あります。

ダブリンからの日帰りはベルトラの現地オプショナルツアーで

日数と時間が非常に限られており、ダブリンからの日帰りで済ませたい方は、ベルトラがダブリン発のベルファスト日帰りの現地オプショナルツアーを開催していますので、下記リンクよりご検索・ご予約ください。タイタニック関連の見所は必ずツアーに含まれています。
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カテゴリ:海外旅行全般 > 現地発オプショナルツアー

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また、ツアーには参加したくないけど、ダブリンからの移動手段を予め確保しておきたいという方には、鉄道での移動も可能ですので、下記サイトからのご予約をどうぞ。
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鉄道の移動でもダブリンからベルファストには2時間程度で行けます。日本で予め移動手段を確保しておけば安心感はあるかと思います。

周辺地図

(参考に)北アイルランド(イギリス)の各種情報

■航空券
日本からの直行便はありません。東京(羽田or成田)からだとロンドン経由の便が主力で、乗継地までは約12時間、そこからベルファストまで2時間程度の移動となるため、乗継の待ち時間を含めて20時間程度かかります。

ドバイ経由の便もありますが、ドバイを経由した後にイギリスのマンチェスターなどを再度経由することになるため、2回の乗継の待ち時間も含めて30時間程度かかります。

航空会社はブリティッシュ・エアウェイズが主力で、ドバイを経由する場合はエミレーツ航空とイギリスのローカル航空会社の共同便になります。航空運賃は12万円~17万円が目安ですが、GW休暇や盆休みなどの連休や、航空会社の時間帯によって航空運賃が20万円近くまで跳ね上がることもあるのでご注意ください。

ドバイやドーハなどを経由して、ダブリンへの往復便を利用し、ダブリンからベルファストへは電車での往復をするようにすれば、トータルの料金を10万円以下に抑えることも可能です。

詳しくは、HISやエクスペディアで航空券の検索を。
海外旅行はエイチ・アイ・エス

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■ビザ
6か月以内の滞在であればビザは不要。ただし空路で入国した場合には、入国時に往復航空券を提示することが必要となります。ダブリンからバスや鉄道で北アイルランド入りした場合は、税関や入国審査は特にありません。6か月以上の滞在や留学などはビザが必要であるため、駐日英国大使館などでご確認を。

■言語
英語

■通貨
通貨単位はアイルランドポンド(IEP)。1€が約165円程度に相当。ダブリンからバスや鉄道で北アイルランドされる場合、アイルランドで使用されていたユーロは使えなくなるのでご注意ください。空港や鉄道駅、銀行などの両替で、ユーロをアイルランドポンドに両替するようにしてください。

■時差
日本よりマイナス9時間(サマータイム実施中は日本よりマイナス8時間になります)。

■宿泊施設
安価なホテルやゲストハウス、ドミトリーなどであれば3000~4000円/泊程度でも泊まれますが、そこそこ設備の良いホテルだと7000円/泊以上かかります。

ホテルの条件(Wi-Fi、冷蔵庫、エアコン、目的地へのアクセス等)をよくご確認ください。特に、北アイルランドでは夏でも肌寒く、最高気温でも15~16度にしかならないので、暖房の有無をご確認ください。夏季や冬季の長期休暇が近づくほど宿泊費が高くなるため、早めに予約するようにしてください。詳しくはエクスペディアやBooking.com、トリップアドバイザー等で検索を。
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