こんにちは。今回は独立戦争や内戦よりもさらに1世紀前、1840年代にアイルランドで100万人以上の死者を出したジャガイモ大飢饉の際に、祖国からの脱出に使われた棺桶船(現在の難民船)について紹介させて頂きます。

2002年に復元された棺桶船ジーニー・ジョンストン号

棺桶船の1つであるジーニー・ジョンストン号が、ダブリンのリフィ川北岸に停泊、一般観光客に航海されています。

付近の橋から撮影したジーニー・ジョンストン号の全景です。
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2002年という、比較的最近に復元された船の、棺桶船とは思えない立派さが、港の傍らで発展しているダブリンの金融街の景色と調和していて、事情を知らずに見たら難民船だとは誰にも思われないような気がします。

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復元された船であるだけに、間近で見るとさらに立派な印象を受けます。

ジーニー・ジョンストン号は、大飢饉の最中の1847年から1855年にかけて、約2500人のアイルランド人たちをアメリカに運びました。船内は、ガイドさんの案内によるツアーに参加することで見学できます。

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船内に降りていく前に、デッキでガイドさんから棺桶船の歴史に関してツアー参加者一同への説明があります。

ちなみに、私以外に7~8人の観光客がツアーに参加しましたが、彼らはアメリカ、カナダ、ドイツから来ており、日本人は私1人。女性のガイドさんは、「遠方はるばるようこそ」とねぎらい?の言葉をかけてくれました。

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いよいよ船内に降りていきます。

当時の棺桶船に乗船する人々を再現した船内のレプリカ

船内には当時の様子を忠実に再現したレプリカが展示されています。
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人々のレプリカです。当然ですがまず船長がいて。

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船員の健康を気遣う船医がいます。医薬品が不足した当時では、船内で亡くなる人も多かったのでしょうが。

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人々の寝床はレプリカで見ても粗末なものです。

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食事の風景。レプリカで見ただけでも簡易な食事です。これでは栄養失調も広がる他ないですね。

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妊婦のレプリカや。

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寝床が足りずに床で眠る人のレプリカも。

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バイオリン弾きもいます。弾いている時はどんな気持ちだったのでしょうか。

小さな船なので船内ツアーは30~40分という比較的短い時間で終わりました。

ツアーを終えて再び船を撮影します。
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これは後部から撮った写真。

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カメラを拡大してみると、船頭には美しい人魚の像がありました。なぜ人魚なのかは分かりません。ツアーが終わって帰る時に初めて気付いたので、ガイドさんには残念ながら理由を訊けませんでした。

ジャガイモ飢饉を模したリフィ川沿いのモニュメント

付近には、ジャガイモ飢饉時代を模したモニュメントがあります。
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皆一様にガリガリに痩せていて、救いを求めるような悲痛な表情をしていて、当時の悲惨さがじわじわと伝わってくるかのようです。抱かれた赤ん坊も、犬も、痩せていて元気がなさそうです。

アイルランドの過去の犠牲を知る上でおすすめの観光文化遺産

独立戦争や内戦、ジャガイモ大飢饉など、数々の辛酸を嘗めてきたアイルランド。しかし、戦争の惨禍を経て今の日本があるように、過去の多大な犠牲があったからこそ、今のアイルランドの平和と豊かさがあります。アイルランドが過去に経験した過酷な歴史、そこから復興した現在のアイルランドに想いを馳せる上で、ジーニー・ジョンストン号は規模が小さいながらもおすすめの観光文化遺産です。

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カテゴリ:アイルランド > ダブリン
また、アイルランドのジャガイモ飢饉の歴史に関しては、以下の記事をご参照ください。
アイルランドのジャガイモ飢饉に関する歴史考察
さらに、アイルランド共和国に関する映画については、以下の記事をご参照ください。
カテゴリ:世界の映画 > 南北アイルランド

入場料

一般9ユーロ、学生8ユーロ。

開園時間

ガイドツアーでのみ見学可能。無休。
4~10月は10時、11時、12時、14時、15時、16時発。
11~3月は11時、12時、14時、15時発。

アクセス

エアリンクNo.747バスのバス停Busarasから徒歩7~8分。税関から徒歩3~4分。

ダブリン空港から市内には、バスでオコンネル・ストリート(O’Connnel Street)まで約30~45分。バスはダブリンバスNo.16で3.3ユーロ、エアリンクNo.747で6ユーロ(往復10ユーロ)、エアコーチNo.700で7ユーロ(往復12ユーロ)になります。詳しくはバスの時刻と路線をご参照ください。

周辺地図

(参考に)アイルランドの各種情報

■航空券
日本からの直行便はありません。東京(羽田or成田)からだとドバイ、アブダビ、ドーハ、イスタンブール、ロンドン、アムステルダム等の経由便があり、乗継地までは約12時間、そこからダブリンまで3~7時間程度の移動となるため、乗継の待ち時間を含めて20時間以上かかります。

航空会社はエティハド航空、エミレーツ航空、カタール航空、ターキッシュエアラインズなど。航空運賃は8万円~16万円が目安ですが、GW休暇や盆休みなどの連休や、航空会社の時間帯によって航空運賃が20万円近くまで跳ね上がることもあるのでご注意ください。
詳しくは、HISやエクスペディアで航空券の検索を。
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■ビザ
6か月以内の滞在であればビザは不要。ただしパスポートの有効期限が、観光の場合は3か月以上、修学の場合は6か月以上残っていることが必要となります。それ以上の滞在や留学などはビザが必要であるため、駐日アイルランド大使館などでご確認を。

■言語
英語

■通貨
通貨単位はユーロ(€)。1€が約132円程度に相当。

■時差
日本よりマイナス9時間(サマータイム実施中は日本よりマイナス8時間になります)。

■宿泊施設
安価なホテルやゲストハウス、ドミトリーなどであれば4000~5000円/泊程度でも泊まれますが、そこそこ設備の良いホテルだと8000円/泊以上かかります。

ホテルの条件(Wi-Fi、冷蔵庫、エアコン、目的地へのアクセス等)をよくご確認ください。特に、アイルランドでは夏でも肌寒く、最高気温でも17~18度にしかならないので、暖房の有無をご確認ください。夏季や冬季の長期休暇が近づくほど宿泊費が高くなるため、早めに予約するようにしてください。詳しくはエクスペディアやBooking.com、トリップアドバイザー等で検索を。
リアルタイム空室確認が分かりやすい!エクスペディアの海外ホテル
海外ホテル検索、Booking.com 
TripAdvisor (トリップアドバイザー)